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集中の法則とは「マーケティング22の法則」

    
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集中の法則とは「マーケティング22の法則」

集中の法則とは(The Low of the Category)は「マーケティング22の法則 (著:アル・ライズ&ジャック・トラウト)」の一つで、商品のコンセプトとなるキーワード=焦点を絞り込むことにより、製品・サービスの特徴を消費者に刷り込み、売上増を達成する法則です。

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Pixabay画像:勉強に集中する子供

集中の法則が意味するもの

『マーケティング22の法則』の法則5として登場する集中の法則は、以下のように翻訳されています。

”会社が見込客の心の中に一つの言葉を植えつける方法をみつけることが出来れば、信じがたいほどの成功を収めることが可能である。簡単な言葉がベストである”

つまり、商品やサービスを売り出す際に、消費者に向けてその商材を印象づけたり、思い出したりできるフレーズをつければ、それがない商材よりも多くの売り上げが期待できるというものです。
また焦点の絞り込みを表現するためのフレーズは簡潔であり、商品の利点を伝えるものである必要があります。

集中の法則とマーケティング

より多くの商品を買ってもらうためのマーケティングの基本は、焦点の絞り込みにあります。
ターゲット層や商品を売る場所・タイミング、狙うべき市場など販売活動における領域を絞れば絞るほど、その立場は一般的に強力になると考えられています。
これと同じくして、消費者に印象づけを行うたった一つのワードを商品に付与することで、市場における唯一無二の立場を構築できるというのが、この集中の法則のポイントです。

集中の法則を駆使している事例1

例えば自動車では、以下のように一つの言葉でそのブランドが印象付けられています。
外国産・国産メーカそれぞれそのブランドを特徴づけるコンセプトを持っています。

メルセデス-技術
BMW-走行性
ボルボ-安全性
ポルシェ-緻密
レクサス-高級
トヨタ-信頼性
日産-技術力
マツダ-個性
ホンダ-走行性
スズキ-軽

メルセデスは国内では高級車のイメージが先行していますが、世界で最も古い自動車メーカーであり、その技術力は多くの人が知るところです。
BMWもメルセデス同様に国内では高級車と位置づけられていますが、エンジンにこだわりをもっておりその走行性能は世界中で愛されています。

国産車に目を向ければトヨタは日本を代表するメーカーとして君臨。人気があり売却時の査定額も高く、名実ともに信頼性の高いメーカとして認知されています。
日産はコンパクトカーからミニバン、スポーツカーまで多彩なラインナップを誇ります。車づくりの技術力を発揮しており、技術力のイメージ定着に成功しているメーカーです。

ホンダはF1やバイクのイメージに加え、メカニズムを前面に押し出した車づくりを行っており、走行性の高さをブランドアピールの軸としています。
Sのマークが特徴的なスズキは、軽自動車のラインナップが豊富なメーカーです。多くの人が軽自動車といえばスズキとイメージできるほどに、「軽」の焦点化に成功しているメーカーです。

集中の法則を駆使している事例2

先ほどはブランドについてみてきましたが、こちらでは一つの商品から集中の法則を見ていきましょう。「天使のブラ」という商品があります。
これは1994年にトリンプ社から発売された女性用下着ですが、本商品は着け心地の優しさをポイントとして売り出され、当時としては画期的なパッドを活用したバストの見え方やボリューム調整ができるという特徴がありました。

発売後、機能性やデザインを変えながら時代のニーズに合わせ30年近くのロングセールを記録しています。
「天使のブラ」の”天使”とは、当時の天使グッズブームにあやかり、天使のかわいらしさをイメージしてつけたもので、おしゃれ、かわいさ、やさしさなどの意味を含んでいるそう。

時代を超えて女性たちに愛されてきたのは、「天使」という言葉の持つイメージを、ブラジャーというターゲットが絞られている商品に利用し、女性たちの目線を焦点化できたことが大きなポイントになっているといえます。

一番手の法則とは

まとめ

商品を売り出す際、コンセプトの打ち出し方でその認知や売上が変わってきます。
マーケティングでは、わかりやすく価値を伝えられるコンセプトづくりが重要なタスクの一つと言えます。
集中の法則を理解して正しく実行すれば、天使のブラのようにロングセールを記録できる商品を作れるかもしれません。

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(この記事は2014年に掲載した記事を2015年と2022年に加筆修正更新したものです)

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