記事広告の特徴やメリットデメリットおよび媒体の選び方を解説!
一般的な広告ではなかなか知名度が上がらない、商品やサービスの特徴や良さを充分に伝えきれないという企業において、記事広告の出稿が有効な解決策になるかもしれません。
記事広告はその名の通り記事の体裁をとった広告手法で、近年紙媒体やWebメディアで盛んに取り入れられています。
この記事では記事広告の特徴やメリット・デメリット、広告出稿におけるポイントなどを解説します。
記事広告とは?
記事広告はメディアが第三者の目線で企業や商品・サービスを記事のような体裁で紹介したりPRする広告手法です。広告をメディアの他のコンテンツに溶け込ませる「ネイティブ広告」の一種であり、「記事広」もしくは「タイアップ広告」などとも呼ばれます。
典型的な広告らしさを排して、第三者の視点から、一定程度の文章を割いて詳しく対象を紹介しているのが特徴です。一般的には記事広告であることがわかるように「PR」「広告」などといった表記が隅にほどこされます。
一方で、通常のニュースや取材記事と並列で掲載されることが多く、自然とユーザーの目に触れ、読んでもらいやすい広告手法といえるでしょう。
メリット
記事広告には次のようなメリットが存在するため、近年多くの企業が積極的に取り入れています。
- ユーザーの共感獲得と認知度向上に役立つ
- SEO上有利で長期的な流入につながる
- 掲載メディアの膨大な読者層を活かせる
記事の体裁で商品・サービスや企業を詳しく紹介することで、よりユーザーの共感を得ることが可能。時間をかけて記事を読んでもらうことで、商品・サービスについて印象に残りやすく、認知度の向上に役立ちます。
また、記事広告は検索エンジンからの信頼性に当たる「ドメインパワー」が強く、SEO上有利に働きやすいコンテンツ。適切な内容を伴い、読者がきちんとついてくれば、集客効果も高まります。
掲載メディアの力を活用できるのもポイント。大手総合メディアであれば膨大なユーザーに情報を発信できます。一方で、自社ビジネスの特性にマッチした専門メディアをうまく活用すれば、ターゲティングしたユーザーに集中的にアプローチすることも可能です。
デメリット
記事広告にはいくつかデメリットもあります。
- 高額な費用がかかる
- 時間や手間がかかる
記事広告は通常の広告よりスペースを大きくとり、また掲載期間も長くなるケースが多いため、費用が高額になりがちです。東洋経済など大手のメディアともなれば、1ヵ月で数百万円単位の掲載費用となります。
作成に時間と手間がかかる点にも留意が必要です。数千字以上の記事を書くとなれば、ある程度人的リソースが必要となります。ライターなどに執筆を依頼するケースもありますが、その場合はさらに費用がかかります。また、不適切な内容を載せるわけにはいかないため、広告主、メディア双方から細かいチェックが入ります。
デメリットよりメリットの方が大きいと判断して多くの企業が記事広告を利用していますが、自社で記事広告を出稿する際には、こうしたデメリットも踏まえて適切な手法で広告を出稿しましょう。
記事広告の代表的なタイプ
記事広告は主に次のような構成を取り入れるのが一般的です。厚みを持った記事の場合は複数の構成を組み合わせて充実した内容にする場合もあります。
ライターによる分析や紹介記事
もっとも一般的な形式で、広告の題材となる商品やサービスを第三者の目線で解説します。詳しい解説で認知度を高められる一方、ネガティブな内容は盛り込まれづらいのが明らかなため、第三者の目から公平で納得感のあるコンテンツになるよう内容を推敲することが大切です。
インタビューやレビュー
実際のユーザーのインタビュー・レビューもしばしば活用されます。有名人をインタビュー対象として知名度を活用するケースのほか、あえて複数の一般人のレビューを取り入れて、より「生の声」を反映するケースも。あえてネガティブな意見も紹介して、公平な印象を与えて納得感を醸成する手法もあります。
体験やサンプル使用を踏まえた紹介
車の試乗体験、新メニューの試食など、ライターが広告対象を利用したうえで記事を書くケースもあります。取材者が実際に使用して感じた印象や満足感がよりリアルに伝わる記事になります。
広告媒体の選び方
記事広告を出稿できるメディアは膨大な数に及びます。その中から企業の意向にマッチした媒体を選んで、広告をうまく集客に繋げることが大切です。
自社のマーケティングにマッチした媒体を選ぶうえでの着眼点は次の3点です。
- オンライン・オフライン
- 規模
- 媒体のターゲットや専門性
紙媒体かWebメディアかは重要なポイントです。直接コンバージョンの仕組みを作れ、長期にわたり集客を生み出せるWeb記事のメリットは大きいですが、高齢者向けサービスなど、ターゲットによってはあえてオフラインを選択するケースもあります。
次に着眼すべきなのがメディアの規模です。大手メディアに出稿すれば多くのユーザーの目に触れます。ただし規模が大きくなればターゲットはぼやけてしまいますし、費用も高額に。自社のマーケティング戦略上適切な規模のメディアにアプローチすることが大切です。
また、読者層やメディアのジャンルなどを踏まえて、適切なメディアを選びましょう。そのためには、自社がどのようなターゲットにアプローチするために記事広告を出そうとしているのか明確にすることも大切です。
記事広告の事例
最後に記事広告の事例を2つほど紹介していきます。
一つ目は空調メーカー「ダイキン工業」が東洋経済に掲載したインタビュー記事です。
引用:東洋経済(https://toyokeizai.net/articles/-/269967)
こちらではあえて自社の社員にインタビューを行っているのが特徴です。技術力にこだわるダイキンの姿勢を技術者のインタビューを通じて発信しています。
主なコンテンツ
- 自社が背負っている責任
- 人の手にこだわる理由
- 技術者のモチベーション向上させる仕組み
続いては新R25のPayPayの記事。タレントの狩野英孝さんを起用して、PayPayの利便性をアピールしています。
現金派だった狩野さんにPayPayの良さをアピールしたうえで、後半では実際に使ってもらって利便性を実感してもらうという記事。狩野さんのキャラを活かしてコミカルに記事が進みます。会話形式で終始進められるのも特徴的です。
記事広告を自社のマーケティング戦略に取り入れよう
通常の記事手法による集客に限界を感じている企業においては、記事広告の出稿がおすすめ。費用や手間はかかってしまいますが、質の良いコンテンツを適切なメディアに投じれば、認知度の飛躍的な向上や集客拡大につながります。
自社の顧客ターゲットを明確にしたうえでメディアを厳選し、商品・サービスの良さを多くのユーザーに存分に伝えられる記事広告を出稿してみてはいかがでしょうか。
(この記事は2014年に掲載した記事を2015年と2022年に加筆修正更新したものです)
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