電博(でんぱく)とは広告代理店電通と博報堂の略称
電博(でんぱく)とは、日本の二大広告代理店である、株式会社電通と株式会社博報堂をまとめて呼ぶ略称
国内の広告業売上ランキングの1位と2位は、広告代理店の代名詞であり二代巨頭とも言われる電博です。
ですが両者の売上額には非常に大きな差があります。
2020年度売上高を比較すると、電通が傘下に入る株式会社電通グループは約4兆4982億円、博報堂が傘下に入る株式会社博報堂DYホールディングスは1兆4662億円です。
それでも「電博」という言葉が広まったのは、博報堂の企業戦略としてのブランディングがありました。
「日本の広告代理店といえば“電通”と“博報堂”」と印象付けるために、「電博」という言葉が博報堂によって作られたのです。
1901年創業の電通
2020年12月末時点で64000人を超えるグループ従業員を雇用し、国内広告市場におけるシェア27.7%(2019年)の日本最大手広告代理店です。
その事業範囲は国内に留まっておらず、2013年にイギリスの大手広告代理店Aegis Groupの買収を皮切りに、海外企業の積極的な合併や買収を進め、海外事業を拡大してきました。
2020年度時点で、海外事業の売上高に占める割合は約62%にもおよびます。2020年には持株会社体制に移行し、「株式会社電通グループ」となりました。
その下には国内事業である電通ジャパンネットワークと、海外事業の電通インターナショナルがあります。両事業を並列に置く体制から、海外事業への注力がより明確になっています。
1924年創業の博報堂
2020年3月末時点で約24000人のグループ従業員を雇用しています。2003年には、株式会社博報堂・株式会社大広・株式会社読売広告社の3社で持株会社を設立し、広告代理店グループとして事業を行なうようになりました。
その持株会社が「株式会社博報堂DYホールディングス」です。持株会社化の際、「株式会社博報堂DYメディアパートナーズ」という3社のメディア事業を統合した組織を作り、メディア側とのやり取りを取りまとめることで効率化を進めています。
博報堂がとくに注力しているのは、消費者データの収集・分析に基づいたマーケティングや、デジタル分野での事業拡大です。実際に売上高に占めるインターネットメディアの割合は2016年から2020年で約2倍に増加しています。
インターネットメディアに係る売上高は、金額で見ても電通を上回るものです。インターネット広告代理店の完全子会社化や、経営計画において「広義デジタル領域でのリーディングポジションの確立」を打出すなど、今後も注力することが伺えます。
(このページは2014年に掲載した記事を2015年と2021年に加筆修正更新したものです)
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